コーティングについて

はじめに
当社はコーティング施工業者ではありません。「クリーティング」という表現を使用していますが、これは「クリーニング」と「コーティング」を合わせた造語です。専用ワックス(クリーティングコート)を使って行うカーケアのことを指しており、「ガラスコーティング」や「ポリマーコーティング」など、一般的に使用されているコーティングとは異なります。なお、洗車業者の中には、ワックスを使った仕上げも含めて、広い意味での「コーティング」という表現を使っている業者もいるようですが、それらははっきり区別するべきかと考えています。
コーティング施工車のアフターケアとしての洗車を任されている業者の立場で、「コーティング」について説明します。
コーティングはした方がいいか?
結論からいえば、クルマのためにはコーティングをした方がいいでしょう。大切な塗装面の上にコーティング被膜を形成するのですから、あった方がいいのは間違いありません。
塗装面には既に立派な保護膜(クリアー層)があります。一部の高級車では「キズを復元する塗装」が施工されているクルマにコーティングを施工されている方は多いのも事実。スマートフォンでさえ購入したら保護シールを貼る方が多いことからも分かるように、大切な物には保護膜をつけて守りたいと思うのは当然の心理なのかもしれません。
ただし、スマートフォンの保護シールは破れないかぎりはその役目を維持できますが、クルマのコーティングは永久ではありません。適切なメンテナンス&ケアをせずに何ヶ月も維持できるコーティングは存在しません。どんなに優れたコーティングをしても、適切なメンテナンス&ケアを継続的に行うことは絶対に必要です。
コーティングを維持することの難しさ
納車後早い段階でご依頼いただくケースを除いて、初めてご依頼いただく際に「コーティングしてあるから」とおっしゃらる方のクルマにコーティングの効果の効果が残っていることは殆ど無いというのが正直な感想です。
また、「コーティングしているから洗車はいらない」とおっしゃるお客さまのクルマを拝見させていただくと、ほとんどの場合、既にボディにはイオンデポジット等のシミがびっしりとついています。コーティング被膜が残っていたらそんなシミつかないはずですよね。きっと、お客さまも疑問に感じつつも「施工業者に1年は大丈夫と言われたから残っているはずだ」と信じようとしているのかもしれません。
がっかりさせたくはありませんが、コーティングが本来の期間残っているケースはごく一部です。コーティング被膜は見えませんが、水洗いをすればプロなので分かります。
愛車の輝きを守るためにコーティングを利用している方は「コーティングしているから洗車はいらない」とは決して言いません。ご自身でしっかり洗車するか、定期的に洗車業
 
者等で洗車しています。そのような言葉を口にされる方は「洗車の煩わしさから解放されるために」コーティングをしている方です。
「洗車なんかしたくない!でも愛車の輝きは維持したい!」当然な願いです。でも、貴重な週末の時間を洗車に費やすよりもドライブに行きたいと考えるのは当たり前です。よほどの洗車マニアでもなければ洗車はただの苦行です(笑)。だから「1年間メンテナンス不要!」「水洗いだけでok!」という甘いフレーズに飛びついて、高いお金を払ってコーティングをすることになります。
「コーティングをしているからワックスはいらない」と言われることも多いですが、それは間違いです。たしかにコンパウンド(研磨剤)入りのワックスを使えばコーティング被膜は無くなってしまいますのでご法度です。コーティング業者からも「コンパウンド入りのワックスはダメ」と言われているはずです。でも、コーティング被膜だって汚れます。水洗いだけでは落ちない汚れもあります。洗剤かワックスは絶対に必要です。
「コーティングしているから水洗いだけでいい」というのもよく聞くセリフです。でも「水洗いはどうしています?ってお聞きすると「忙しいからやっていない」とか「洗車機の水洗いコースで・・・」とか・・・。でも、洗車したくないからコーティングしたので当然の結果です。水洗いは立派な”洗車”です。むしろ一番大変な作業です(笑)。矛盾していると思いませんか?
これもよくあるケースです。トランクに眠るほぼ未使用のメンテナンスキット。コーティング施工時に買わされた「メンテナンスキット」。5万も10万も払って施工したコーティングを維持するために必要と言われたら誰でも買います。でもほぼ例外なく「ほとんど未使用」または「未開封」でトランクに眠っています。そんなことできるくらいなら、そもそもコーティングしないよというのは後の祭りです。
結論ですが、コーティングは「車のボディを保護する物」であって「車のケアから解放してくれる秘密兵器」ではありません。でも「車のケアを楽にしてくれる手段」であることは間違いありません。しっかり、定期的にケアすれば、コーティングにより車の輝きを維持することがとても簡単になります。当社もコーティングが残っている車の洗車はとても楽です。コーティングはした方がいいと断言できます。
コーティングの怖さ
コーティングはした方がいいのですが、コーティングの怖さも知っておいてください。コーティング自体は、信頼できる施工業者が行うコーティングなら全く心配もありません。塗装ほどしっかりした物ではないので、施工不良があればとってしまえばいいのですから。
では何が怖いかというと、それはコーティングへの過度な依存です。前段でご説明したいくつかの事例も「高いお金を払ってコーティングしたんだから大丈夫!」という安心感が、長期間の放置の原因となります。コーティング施工業者はアフターケアの方法をしっかり説明しているはずです。でも、忙しいからできません。コーティング業者はどの程度の割合のお客さまがアフターケアできると思っているのでしょうか。
どんなに汚れても「いつか水洗いすればピッカピカになるはず」と信じています。長期間の放置によりコーティング被膜は確実に劣化します。でもコーティング業者が悪いのではありません。メンテナンスキットの使い方、説明されましたよね?
現実を直視した時はもう手遅れ。水アカだと思っていたボディ全体のシミが、研磨以外で除去不可能なイオンデポジットであると知らされます。でも、プロがポリッシャーという機械とコンパウンドで磨けば、イオンデポジットだけでなく細かいキズまで消えて「鏡面仕上げ」ができると聞いて感激します。そして、二度目のコーティングをしてしまいます。
ポリッシャーとコンパウンドを使った「鏡面仕上げ」。塗装面が綺麗になる理由は簡単にご想像つきますよね。塗装面を研磨、つまり削り取って磨きます。熟練者が行えば、必要最低限の量で済みますが、研磨により塗装面のクリヤー層は確実に薄くなります。人間の美容整形と同じですね。コーティング業者さんのホームページ等では「数ミクロンしか削りません」とか書いてありますが、そんな神業ありえるでしょうか?そもそも、施工時点で塗装面のクリヤー層がどれくらい残っているかということは見えるのでしょうか?
大切なクリヤー層の表層を失った塗装面は本来の塗装面より確実に弱くなっているので、コーティング被膜での保護は必須です。2回目のコーティングは、当然、鏡面仕上げ作業の分だけ高くつきます。当社がした方がいいと断言するコーティングは「新車時に施工する1回目のコーティング」だけです。
クリヤー層を削ってまで施工した2回目のコーティング、そして復活したボディの輝き。今度こそは維持したいところですが、輝きを復活させる方法を知ってしまったので、やっぱり繰り返してしまう方が多いようです。
毎年、これを繰り返している方もいます。業者の力量や車の本来のクリヤー層の厚さも違うので一概になんともいえませんが、3~4回鏡面磨きをしたら、艶消し車になってしまうリスクが高いのではないでしょうか。不自然にボンネントや天井の一部が剥げている車見たことありませんか?中古で購入された車は、以前のオーナーがどうしていたかわからないので、鏡面磨きは博打のようなものです。
なお、鏡面磨きでクリヤー層が無くなっても、その上にコーティング被膜を作ってしまえば、この悲劇に気づくのは数か月後になります。何が原因でそうなったかも気づかないかもしれません。
ボディを守るためにボディを削るのって何か違和感ありませんか?何回かコーティングを繰り返せば、通算で相当な費用の出費になると思います。当社の定期仕上げも決して安いとは思いませんが、新車の頃から当社に任せていただいたら、コーティングなんかしなくても、新車の輝きを「いつも」「いつまでも」維持することが可能です。例のシルビア(「出張洗車サービス」ページ中の写真)いい例です。コーティング被膜が作る人工的な艶も悪くはありませんが、塗装面の本来の深みのある艶こそ素晴らしいと感じていただけたら幸いです。
コーティング被膜を維持するために
コーティングは大きく分けて2系統に分かれます。『ポリマー系』と『ガラス系』です。前者は比較的料金もリーズナブルですが長期間の維持は期待できません。一方、『ガラス系』は費用は高めとなりますが硬質な結晶の被膜形成により長期間の維持が期待できます。
ガラス系コーティングは硬質な被膜がメリットなのですが、硬質ということは衝撃に対して脆いという弱点もあります。したがって飛び石等の飛来物で被膜が損なわれやすいため、長く維持するためにはコーティング被膜の上に柔らかい保護膜を定着させることが理想です。当社のクリーティングコートが形成する柔らかい保護膜は、コーティング被膜を保護するのに最適です。なお、当社がボディに使用するクリーティングコートにはコンパウンド(研磨剤)が含まれていないため、コーティングしていても全く問題ありません。
最後に1点。新車時にコーティングしたら「汚れてしまう前に」当社にご連絡ください。特に黒や濃色系については、本当にデリケートです。手遅れになる前にお早目にご連絡ください。